烏賊下足屋台

ついったーに収まりきらないお気持ちぶち撒け広場

真面目な話、ポケモン剣盾をやらないのは大きな機会損失だと思う。

新しさと既知のなかで

アローラ!昴です。去る2019/11/15に発売されたポケットモンスター最新作「ソード&シールド」を約24時間でエンディングを迎え…た後に色々重なったのかぶっ倒れたりして落ち着いたのでその感想をビャッと書きます。
大きく感じたのは3つ。

まずはじめに、終わってみて一番感じた大きな印象は「親子で楽しむポケモン」であるということ。
序盤から数多く登場するカントーを始めとする過去シリーズから登場するポケモン
そしてそれらと共に姿を見せる、ガラルからの新たなポケモン
主に小さい子供のいる親世代を適度に郷愁へ誘い、そして未だポケモンの世界を知らぬ子供は全てを新鮮さを以て受け入れていく。そういう構造になっていたように感じます。
「へんなの出てきた!」
「あ、ソーナンスじゃん。お母さん知ってるよ。」
みたいにね。世代で楽しむ要素となっているのかなと。まぁ筆者は独り身なのでこれは予想ですが。
親が導き手となり、ときに子供と新たな発見をする。そんな構造に見えました。

次に思い返せば静かな衝撃だったのが、普通にプレイすると意外にガラル出身ポケモンに会わないということ。
筆者の殿堂入り時の手持ちが、最初にもらった「御三家」と2進化を見守ったアーマーガアを除けば全て過去に登場したポケモンでした。
今回は野生のエンカウントがほぼシンボルエンカウントとなったため、不意な遭遇という出会いがあまりなかったように感じます。これについては筆者としては少し残念に思う反面、快適な冒険の一助となっていたのもまた事実です。
今作は過度なレベリングを強要する難易度でもなければ、迷うほど広大な洞窟をさまよう羽目になることもありません。それなりな道を、それなりな寄り道をしつつ街から街へ移動していきます。それこそ、大人には少し蛋白に感じるほどにあっさりしています。
しかし町並みやそこに暮らす人々は綺麗に描画され、次世代機の力を目一杯(メイっぱい!と書いたほうが良かったかな)使ったことを見せつけられます。最早一昔前の据え置き機を追い抜かんとするその圧倒的パワーに後押しされた圧巻の世界です。イギリスをモチーフとしたであろう風景は素晴らしく、片田舎から伝統を残した都会まで様々な姿で楽しませてくれます。
元より街以外ではあまり探索を行わずにどんどん先に進んで行っていたのを考えても、あまり野生のポケモンと出会わなかったように思いました。

そして最後に、物語としてはあっさりめ、ということ。
正直、今作は普通のRPGとして見たときは、まぁ確かに面白かったのですが、過去にプレイしたポケモンと比較すると物語にコクが無いと言うか、やけにあっさりしてるなあという感想でした。
普段ジャンキーな二郎系や家系をガツガツ食ってる人が、揚子江ラーメンに霞を感じるような現象かもしれません。よく殿堂入りしてからが本番とか言われますが、今作は比喩表現なしにそういう土壌なのかなと。
昨今の動画投稿によるポケモンの対戦ツールとしての側面を、今のキッズたちもよく知っているが故にこのボリュームだとしたら…すこし、寂しい気持ちが隙間風のように感じられずにはいられません。
…というか普通のRPGとして考えてもボリューム不足に感じるな。うーん。


というわけで10点満点で考えるなら、物語を楽しんで終わり!って方には5点くらいじゃないかなと。
逆にガンガン対戦するから殿堂入りはスタート地点!って人には9点くらいあると思います。


色々有るんですよ不満点は。自転車の専用BGMが無いとか、最後に出てくるシーソーコンビの唐突(必要)さとか、エール団の組織理由とか。それ必要だったか?って要素とこれ無いのかぁ…って要素が色々。でもそれは幻を見る亡霊の嘆きなんです。今、この作品に求められてる人物ではない、という証明に他ならない。
でもそれを補ってあまりある親切で洗練されたUIと、ストレスを適度に緩和した育成環境。そして何より綺麗に描写されるポケモンたちや繰り出される豪快なワザの数々。今後対戦環境や配信・動画がますます盛り上がっていくことは間違いないでしょう。
きっとサンムーンでやりたかったことの集大成を、Swichという次世代機がそのパワーを以て示してくれた。そんな気がするゲーフリ渾身の「次代のポケモン」。ゲーム好きなら、これを見逃さない手はない。

 

 

 

 

やっぱりギャラドスは強かった。