烏賊下足屋台

ついったーに収まりきらないお気持ちぶち撒け広場

風俗で初体験をした話


この手のネタは軽率に読者を増やすと何処かで学んだので。姑息な手を


数年前の某月、あれは寒い日だった。兼ねてより恋愛に縁がなく、友達は両性共に出来るが恋人は一人も出来ぬまま年を越そうかという、そんな季節だったと記憶している。

きっかけは、他人への恐怖心を友人に相談した事だった。筆者は限りなくお人好しで、かつ誰でも信じるが自分も含めて全てを信用してないという、とても厄介な性質の人間だ。心で何を考えているのか分からないし、自分を全て晒して相手を失望させたりは決してしたくなかった。だから、一部の人間以外には一定以上の距離感を置いて接してきた。

特に異性間などはそうだ。好きになればなるほど、距離を取って遠くから眺めていた。それだけで満足だった。

「いっぺん風俗でも行ってみ?女の見方変わるで。」

友人達は口を揃えたかのようにこう言った。

震える手で電話をし、予約を取った。隣の県まで行って、今宵男になるのだと思うと、郷愁に駆られた。初めて会う相手と、初めて性交渉をする。なんともまぁ奇妙な話だが。

キスは良かったが挿入はさほどであった。言うほど気持ち良くはなかったと言うのが正直なところだった。また行きたいかと言われたらまぁ、進んでは行かないかな。ただ、その後の嬢から聞く今までの客の話はとても興味深く、面白かった。そこには知らない世界が広がっていた。

さて、これで見方が変わったかと言われれば、それはNoだ。人間、そう簡単に価値観なんて変わらないものだと思った。

とってもくだらない話をつらつらとした訳だけど、まだまだ他人は怖いって概念が抜けそうには無いです。しっぽり抜いたんですがねぇ。