烏賊下足屋台

ついったーに収まりきらないお気持ちぶち撒け広場

ウマ娘プリティーダービー season2を見終わって

君と夢を重ね、駆ける。立ち上がるまでの季節を、思い出にするために。

 

1ヶ月と少し前、ウマ娘のアプリにハマっているという記事を書きました。その後、アニメの1期を見ました。ラストのエピソードEXで、堪えきれずに涙が溢れたのも記憶に新しいです。そして今日、まさに今、アニメの2期をすべて視聴しました。

まずは、アプリにハマって早々に2期をしきりにおすすめしていた友人たちには謝罪を。ようやく見ました。急かしてくれてありがとう。

本当にたった今見終わったところで、ダダ漏れになる涙の跡を拭うこともなく編集画面に向かっています。それほど今の感情の鮮度を落とさないうちに書きたい、書いておきたいと思ったのです。

 

 

アニメのOP・EDがありますよね。「ユメヲカケル!」と「木漏れ日のエール」です。すべてを見た今なら言えます。「テーマ」と呼ぶに相応しい、ともすればまんますぎるくらいこの作品のことを歌っています。テイオーとマックイーンは作中、それぞれの夢を重ね、お互いの姿を感じ、背中を押していた。その二人だけではなく、ファンやチームメイト、果ては対戦相手だって、この主人公たちふたりに夢を見、そして想像を追い越し忘れられない奇跡を起こしたのです。すべてオープニングテーマです。こんなことあるかってくらいにこの物語のすべてが詰まった歌詞です。

エンディングテーマだって負けてはいません。こちらはオープニングとは対象的に、テイオーとマックイーンの二人にフォーカスを絞った歌詞です。たとえこの場に居なくても、今日このレースを見ていなくても、どこかで見ている。無言のエールは届く。そして再びターフで会えると信じている。そんな二人の確かな絆を感じる曲でした。

 

最終回、有馬記念。1年のブランクを経てなお選出されるテイオーが、先頭に躍り出るその瞬間。画面の前の私はマックイーンと共に溢れる涙をとうとう抑えきれませんでした。まさに、奇跡としか言いようのない一瞬。「奇跡は起こる。それを起こさんとする者の元へ。」他ならぬマックイーンがテイオーに投げかけた言葉である。そして皇帝シンボリルドルフは素質・実力・運が無ければ真に花開くことはないと。ここまで災難が続いたテイオーであるが、一番ここぞというときに全てが最高の状態で出揃った。こんなことがあるのかと。これが史実ベースで真実というのだから驚きです。

 

そして最後。誰も居ないコースで何かを待つテイオー。現れたのは、故障によりレース復帰は絶望的とされたマックイーン。今度はテイオーの得意な距離で戦うと宣言してから、随分と経ってしまった。公式戦では叶わなかった。観客も、トレーナーですらその場には居ない。勝敗を裁く者もない。そんな中、マックイーンとテイオーは一騎打ちを行う。もはや勝敗ではない。おそらく、半ば儀式のようなもの。しかしそれでも、ようやく二人が走れる。並んで、お互いを感じながら、真剣勝負で。

このあまりにも美しいラストに、私は一番大きく嗚咽を漏らすことになった。様々な感情が入り乱れて、めちゃくちゃになってしまった。未だに頭の整理がついていない気がする。この文章もあまり良くないような気がしてきた。それでも書かずには居られなかった。

 

しばらくして、どうしてこんなに心を揺さぶられるのだろうと考えた。しかしそれは明白だった。登場人物の誰もが、真剣に、必死で、何かを勝ち得ようと走っているからだ。自分がそんなに熱くなったのは、いつが最後だろう。久しく忘れていたそんな感情を、もう一度持ちたい。そう思った。